
本日は基本動詞である
haveのイメージ、使い方について
お話したいと思います。
haveと言うと
学校では「~を持っている」
と習ったかと思いますが
実は様々な意味があります。
例えば、
“I have a cat.”(猫を飼っている)
“I have a cold.”(風邪を引いている)
と言ったように、事例を挙げていくと
ものすごい数の日本語に置き換えられます。
これらを一個ずつ全部覚えていくのは
大変な労力がかかり、得策ではありません。
そこでhaveのコアイメージを押さえ、
使い方を理解し、
いくつかのパターンを口頭練習していくことで
効率よくhaveをマスターしていただきたいと思います。
なお、今日の記事は
これらの書籍を参考に作成しています。
haveのコアイメージ
始めに、haveのイメージは何か?
haveというのは
「自分の所にある」
「自分の所に存在している」
「自分の所に所有している」
下の絵のようなイメージですね。
慶應義塾大学の名誉教授である田中重範教授は、
「have空間」と表現されています。
自分の縄張り、守備範囲のようなもの
ともおっしゃっています。
自分の所、自分の空間に所有している
というイメージですが
これは「モノ」だけに止まりません。
例えば「悩み」とか「痛み」とか形のないもの
例をあげますと
“I have a headache.”(頭痛がする)
抽象的な考え、行為
“I have an idea.”(アイデアがある)
このように「モノ」だけにとどまらない
ということになっています。
ここまで説明しますと、
次のようなご質問があるかもしれません。
例えば
「have+過去分詞」の現在完了
をどうやって解釈したらいいのか、
“have to~”(~しなければならない)
という「義務」をどう解釈すべきか
また、使役動詞、
haveには使役動詞として
「人に~させる」という使い方もあります。
これらをどうコアイメージに当てはめるか
その辺りを説明をさせて頂きたいと思います。
「have+過去分詞」の現在完了のコアイメージ
「現在完了」について、最初に例文を挙げます。
“I have lost my wallet.”「私は財布を無くした」
現在完了の文ですね。
これをイメージに当てはめると
「財布を無くしたこと」を
自分の経験として持っている
ということになります。
過去に財布をなくした経験なわけですから
現在もその財布は無い、
ということになります。
あくまでも「現在のことを話している」ということです。
現在完了の話が出たので
少し深掘りさせていただきますと、
現在完了は
学校では「完了用法」「経験用法」「継続用法」「結果用法」
4つの用法があると習ったかと思います。
“I have lost my wallet.”(私は財布を無くした)は
今、財布は持ってませんよ、ということを意味していますが、
では、これは何用法かというと、
実は、会話の状況・シチュエーションによって
ニュアンスが変わってくるということなんですね。
例を挙げますと、
家族で「これからお出かけしよう」と
どこか外出する場面で
お父さんがこのセリフを言ったとします。
ここで、お父さんが「財布を無くした」
“I have lost my wallet.”
と出発直前に言った場合、
「あれ?家の中に財布は見当たらない!」
「どうしよう?」
「大事な無くしてしまったようだ!」
というニュアンスになってきます。
そして、奥さんから
「何やってるの、あなた!」
みたいな感じで怒られる、
そういったシチュエーション、
感じになってくると思います。
一方で、友達との会話の中で
「昔、自分の財布を不注意にも
無くしてしまったことある?」
と聞かれる場面があって、
その時に
“I have lost my wallet.”
と答えた場合、
「自分、実は、おっちょこちょいで
財布を無くしたことがあるんですよね」
そういうニュアンスになってくると思います。
なので、会話のシチュエーション、状況によって
haveのニュアンスが変わってくる、
これが現在完了のポイントになってきます。
現在完了はあくまで
現在の状況を意味しています。
過去に何か行動、動きがあって、
「結果として、今こういう状況なんだよね。」
という意味が、“have”に込められているわけですね。
すなわち、本来、現在完了は
「~用法」でカテゴリ分けされる類のものではない
ということです。
もう一つ例を挙げてみたいと思います。
「エアコンが壊れた」
“The air conditioner has broken.”
と言った時
過去に「エアコンが壊れた」
という経験を保有していることになります。
例えば、このセリフを言った時期が
「夏」だったらどうなるかというと
「エアコンが壊れてるので、まぁ今暑くて困ってんですよね」
そういうニュアンスのセリフの可能性があります。
一方同じセリフを言っても
「冬」に言った場合、
エアコンが壊れて困ってるんですけど
それは「寒くて困ってます」
という可能性が高くなってきます。
会話の状況、シチュエーションが分からないと
暑いのか、寒いのか、もしくは
もっと別の意図を持って話し手が言ったのか、
読み取れないというわけなんですね。
何が言いたいかと申しますと、
現在完了は「英文」だけを読んでも
ニュアンスまでは読み取れないっていうことですね。
英文が先にあって
justが文中にあれば「完了用法です」
twiceが文中にあれば「経験用法です」
for ten yearsが文中にあれば「継続用法です」
なんて判断させるのは
あくまでも受験英語であって、
会話の状況、シチュエーション流れによって
同じ現在完了形の文でも
ニュアンスが変わってくる
ということを知っていただけたらと思います。
そもそも実際の会話においては、
「~用法」なんて考えている時間はありません(笑。
ちょっと脱線してしまいましたが
せっかく現在完了に触れたので
説明をさせていただきました。
“have to ~”(~しなければならない)のコアイメージ
次に”have to ~”(~しなければならない)です。
例を挙げますと
“I have to do my homework.”
「私は宿題をしなければならない」
これは宿題をするという
「課題、義務」を抱えている
という理解になります。
“have to ~”は
これから何かすることを抱えている
という感じですので
覚え方としては
「have to」+「動詞原形」というよりは
「have」+「to 動詞原形」で
「~すること」を課題、義務として所有している
と考えるのが
理解の仕方としてはベターです。
使役動詞 have(人に~させる)のコアイメージ
使役動詞「人に~させる」。
使役のhaveとも呼ばれていますが、
これも例を挙げさせていただきます。
“I had my hair cut by my boyfriend.”
「私は彼に髪を切ってもらいました」
これは「ボーイフレンドに髪の毛を切ってもらった」
という経験を保有していますよ、ということです。
「彼が髪の毛を切る」という行為、事態を確保しました、
「やらせました」という状況を保有してます、
というニュアンスになってきます。
haveのイメージを瞬間英作文方式で練習しよう
以上、haveのイメージを説明してきましたが
今申し上げてきた話を理解しただけで
実際の会話で使えるように
ならなければもったいないわけです。
そこで、haveの練習をできるワークを15個用意しました。
具体的には
イメージを見て、日本語の音声を聞いて
3秒以内にパッと
haveを使った英文が出せるかどうか。
これらをクイズ感覚でやっていただきたいと思います。
基本動詞haveの感覚が掴めるようになるまで
練習をしてみてください(^^
【動画の10:50~練習できます】
いかがでしたか?
本日は基本動詞である
haveのイメージ、使い方というテーマでお届けしました。
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