2021年、アマゾンでベストセラーにもなった書籍「英語が話せる人はやっている 魔法のイングリッシュルーティン」。
著者は、ミラクル・ベル・マジックさん(日本人です。以下「ベルさん」とします。)という方で、オリジナルの「おうち留学」を実践し、見事、英語を使いこなせるようになった、というノウハウが紹介されています。
本のタイトルには、魔法のルーティンとあります。
でも読んでみると分かりますが、実践されている手法は、王道というか、実に泥臭いというか、「これができれば、しゃべれるようになるだろうな。」というものです。
全部で174ページもありますので、今回は、その中でも、私が重要と思ったエッセンスを抽出して、ご紹介します。
「英語力」の定義
ベルさんは、『英会話は「歴史」のように勉強や暗記が重要になる科目というよりは、運動することで身体を鍛える「体育」的な科目』と言っています。
そして『「テストでいい点を取るための英語力」と「英語を話すための英語力」は全く違う』と主張しています。
私も全くその通りだと思っています。
なぜなら、私自身、テストの点数だけ良くても、現場でまったく使い物にならず、職場で干された経験があるからです。
特にスピーキングは瞬発力が大事なのですよね。
アウトプット練習に最適なのは「独り言英会話」
ベルさんは『アウトプット、すなわち英語をしゃべる量を増やすのに最も効率的なのは「ひとりごと」です』と言っています。
そして、その効果は絶大で
『単語帳や文法書を使ったインプットよりも、ひとりごとを通してアウトプットすることを主体に英語を学んできました。その結果、たった1年で、ネイティブに通じる自然な英語を話せるようになりました』
とおっしゃっています。
外国人とコミュニケーションを取れるようになるという観点からは、アウトプット中心の学習が大事なのですが、そこに難解な単語帳や文法書はあまり必要ないということです。
もちろん、小学校や中学校で習うような基礎的な文法、単語は押さえておく必要がありますが、そこからは、実践の中で習得していくわけですね。
ネット上でも、独り言英会話を推奨している方は多く、私もその効果を実感しています。
ただ「毎日やりましょう」のような抽象的な説明が多く、どうやって進めればいいのか、何に気をつけてやればいいのか等がよく分からないのですね。
その点、ベルさんは、具体的な手順まで説明しています。
独り言英会話のやり方、コツ
書籍の中では、独り言英会話の手順まで書かれています。
独り言英会話の「あるある」なのですが、毎日英語をつぶやいても、自分が言える範囲でしか実践してなくて、結局、成長を実感できないんですね。
そこで、ベルさんが提唱しているのは、自分が言いたくても言えなかったことをネットで調べて記録していくことです。
「言おうとして出てこなかった」というのがミソです。
理由として、ベルさんは
『手当たり次第に単語帳やフレーズ集からインプットするよりも、言えなかった体験を通して調べるという流れの方が印象に残りやすい』
からとしています。
そして、記録したものを何度も口にすることが大事ですと。
なお、記録の方法としては、スマホのメモ帳機能を使っているそうです。
ここは、私としては、スマホのメモ帳機能よりも、暗記アプリの使用(表面:日本語、裏面:英語で記録)をおススメします。
なぜなら、英語を見ながら反復練習すると、結局、インプットになってしまうからです。
英語を話す行為は、ある意味、更地に「英文という家」を建てるようなもので、自分で家の設計図(構文)、建材(語彙)を秒速で用意しないといけないのです。
つまり「英語を見ない状態」で、英語を口から発する練習が必要です。
そこで、暗記アプリで日本語をトリガー(引き金)にして、瞬発力を持って英語を話す練習が効果的です。
更に申し上げると、スマホのメモ帳機能だと、どの単語、英文を覚えることができたのか、すなわち、短期記憶から長期記憶に落とし込めたのか確認ができないという欠点(デメリット)があります。
英単語、英文を覚えていく際は、
エビングハウスの忘却曲線を考慮することが大事です。
暗記アプリであれば、記憶の忘却曲線を考慮し出題頻度を変えてくれて、その管理まですべてやってもらえるものもあります。
(おすすめは「Anki」ですね(^^))
海外ドラマを活用する
ベルさんは『海外ドラマは「使えるフレーズ」の宝庫』と言っています。
海外ドラマからフレーズを盗みましょう、という感じですね。
確かに、海外ドラマは、独り言英会話のネタの宝庫ですね。
具体的には、引っかかる表現や気にいったセリフがあれば、スマホにメモしてストックしていくというやり方ですね。
これは、勉強、勉強、という感じでやるときついので、負担にならない程度で盗んでいくのが良いでしょう。
文法はとりあえず「時制」と「関係代名詞」だけ覚える
ベルさんは、「時制」と「関係代名詞」だけ覚えて、後は実践!という主張をされています。
文法については、細かいことを先に知ろうとせずに、しゃべっているうちに細かいことに気づいていくことが大事なのですね。
アウトプットしていく中で文法事項を
『体に染み込ませていくこと』
を主張されています。
このことは、頭の中に「英語の基礎回路を敷設する」とも言えます。
もちろん、時制と関係代名詞だけが
『英文法のすべてではありません』
ともおっしゃっています。
大事なのは、中学レベルの基礎的な事項で良いので、
知識として「知っている」にとどまらせず、
実際の会話の場で、文法を「使いこなせる」ようになりましょう、
ということです。
それでもほとんどの人が話せるようにならない
以上、5点説明させていただきました。
英語の初学者向けに、他にも学習に役立つ情報がいくつも書かれています。
外国人とコミュニケーションを取れるようになるという観点からは、
非常におすすめできる内容になっています。
ただ、これらはいわゆる「ノウハウ」であり、
本を読んだだけではダメでして、
実際には、根気強く実践していくことが求められます。
ちょっとやっていただくとお分かりいただけると思いますが、
地味で泥臭い作業の連続なんですね。
「言うは易く行うは難し」という言葉があるように、
実際に英語学習経験者の9割以上に挫折経験があり、
うち8割は「3か月以内」に挫折しています(ビズメイツ調べ)。
そこで、一人では継続が困難な英語学習をサポートさせていただいております。
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