2020年に始まったコロナ禍により、
先行き不透明な時代に突入しています。
これまで日本においては、
学校出て、正社員になって、そこで出世して、というルートが
何となく安定していると考えられてきたのですが、
そういった考え方も徐々に無くなってきています。
Webメディア「グロービスキャリアノート」においては、
これからのキャリアの積み上げはもう自己責任であり、
————–
「ある日会社が突然なくなっても、
同レベルの給料で雇ってもらえるか?」
ということを常に意識しなければならない時代
に突入しています。
————–
と述べられています。
ですので、こういった個人にとって不透明な時代だからこそ
自己研鑽が大事になってきます。
この先行き不透明な時代に、どうやってサバイバルしていけばいいのか、
特に、英語学習に活路を見出すのであれば、
短期間に習得するためにどのように取り組むべきか。
そこで、今日は、どのように英語学習に取り組むべきなのか
古市幸雄さんの
『「1日30分」を続けなさい! 人生勝利の勉強法55』
をレビューしたいと思います。
この本は、2007年に出版されたものですが、
今でも十分に通用する内容で、
アマゾンの「教育・学参・受験」のカテゴリーで
ベストセラーにもなっています。
古市さんは、30歳になってからアメリカに留学され、
ニューヨーク州立大学でMBAを取得し、
帰国後、英会話学校を立ち上げた実績をお持ちです。
そんなわけで、本のタイトルにあるとおり
勉強法のポイントは55もあるのですが、
「英語習得」の観点からレビューさせていただきたいと思います。
(なお、本は全体で235ページあります。)
【本記事の解説動画です】
英会話習得のために大事な3つのポイント
『「1日30分」を続けなさい!』においては、
55もの勉強法のポイントがあるのですが、
英語習得の観点から、次の3点を説明したいと思います。
1 長年続けて英会話を勉強しているのに会話できないのは勉強の質がずれている
2 そもそも勉強時間が圧倒的に足りない
3 自己投資をしないと知識の吸収力はほぼゼロに近い
では、順番に説明します。
1 長年続けて英語を勉強しているのに会話できないのは勉強の質がずれている
『「1日30分」を続けなさい!』は、
私が英語学習法に悩んでいたときに、
手当たり次第に英語の学習書を
読み漁っていた時に出会った本です。
そして、この本を読むことで、
自分の英語学習方法が
いかにダメだったかを思い知らされました。
それまでは、試験問題を解いたり、
英語の音声をシャワーのように浴びたり、
とかやっていたのですが、根本的に間違っていたのです。
古市さんは次のように述べられています。
——–
大学受験のための英語、
またはTOEIC・TOEFL・英検受験のための
英語は比較的レベルの高い英語なのです。
簡単にいうと、小難しい英語です。
(中略)
英単語や熟語を暗記しても、英文法の勉強をやり直しても、
全然英会話ができるようにならない。
TOEIC・TOEFL・英検で高得点を取得しても、
現場で満足に英語が使えない。
当然です。
勉強の質が完全にずれているのですから。
——–
私も、TOEIC860、英検準1級を取っても
「現場で満足で英語が使えず」
上司にボコボコにされました。
(半ベソ状態です・・・)
ただ、日本企業ではTOEICが高く評価されているので、
非常に悩ましいですよね。
スコアが高くないと、会社で評価してもらえない
というジレンマがあります。
だから、仕事でTOEICとか英検がどうしても必要な場合、
それらの試験勉強だけに偏らないようにすべきです。
話を戻しますが、勉強の「質」を正しくするには
どうしたらよいのか。
古市さんは次のように説明しています。
———
頻繁に使われる基本フレーズの暗記しかありません。
基本フレーズを暗記していれば、表現したいフレーズが
日本語→英語という英訳作業なしにスッと出てきます。
一度フレーズを覚えれば、あとは応用です。
(中略)
慣れてきたら、ひとりごとをなるべく英語で口にしてみましょう。
会得したフレーズを使いながら、目に見えることをアナウンサーが
実況中継するように英語でしゃべってみましょう。
私はこれを「実況中継スピーキング」と呼んでいます。
———-
魔法のような方法は存在せず、アウトプットを
地道にコツコツやるしかないということなんです。
なお、上記の基本フレーズの収集については、
海外ドラマを推奨されています。
2 そもそも勉強時間が圧倒的に足りない
マンツーマンの英会話スクールで、
1年間、週1回40分のレッスンを受けた場合、
どれくらいの学習時間になるか。
答えは34時間です。
古市さんは、ご自身の経験から、次のように述べています。
———
失礼な言い方かもしれませんが、
年間たった34時間程度のインプット量では
勉強とは呼べません。
ただのお遊びです。
私の数多い英語学習相談の経験から、
「英語を勉強している」
と自称している人たちの約8割は、
お遊び英語学習者です。
———
勉強量が圧倒的に足りないという指摘です。
そして、本気の人が目標とすべき
年間英語勉強量として、
1000時間、最低でも750時間
とおっしゃっています。
これは、大手の英語コーチングスクールが
よく説明する「必要な学習時間」と一致しています。
1000時間であれば、
1日平均で言うと、約3時間が目安となります。
3 自己投資をしないと知識の吸収力はほぼゼロに近い
自己投資について、古市さんは次のように述べています。
———-
自己投資してください。
別の言い方をすると、身銭を切ってください。
人間は痛みを覚えないと真剣にならないものです。
あなたがこれまで新しい知識を吸収できなかったのは
身銭を切ってこなかったからです。
身銭を切れば通常は誰でも
「必ず投資額の元を取ってやろう」
と考えます。
私の長い経験から身銭を切らない人の知識の吸収力は
ほぼゼロに近いと言えます。
———
そして、なぜ自己投資が必要なのかについては、
次のように述べています。
———
私たちは数年前の過去の蓄積で、
現在の収入を得ているということです。
大学での成績・研究成果という過去の蓄積で就職先を得て、
仕事での実績という過去の蓄積で新しいポジションを得たり、
年収アップにつなげています。
すなわち、いま、自己投資をしなければ、
5年先、10年先にあなたがある程度の収入を
確保できる保証はないということです。
———
古市さんのように「アメリカへ語学留学」をした場合、
数百万単位での出費が必要になりますが、
当時の1990年代とは違って
今はインターネットも普及し、語学を学べる環境が整備され
日本国内においても習得することは十分可能です。
要は自分が本気になれさえすれば、
1年で英語をものにすることができるのです。
「1日30分」の意味は、勉強を習慣化することの大切さ
ここまで、英語学習のポイントを述べてきました。
がしかし、本のタイトルが「1日30分」なのに、
なんで1日3時間もの勉強が必要なのか?
という質問があるかもしれません。
実はこの「1日30分」に込められた意味は、
「勉強する習慣を身につけることの大切さ」です。
何よりも大切なのは、毎日少しずつでいいから、
勉強を続けていくことです。
そして、勉強が習慣化されれば、
1時間、2時間、3時間と少しずつ
学習時間も増えていき「夢」も実現できる、
そういうことだと思います。
まずは、とっかかりとして30分の勉強の習慣化、
すべてはそこから始まるということなんですね。
英語学習も継続が肝心ですので、
最初は1日30分から、と決めてやるのも
良いかもしれません。
なお、『「1日30分」を続けなさい!Kindle版』は、
amazon unlimitedの読み放題の対象になっているので
実質無料ですので是非読んでみてくださいね!
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