
本日は、「Distinction2000の効果的な学習方法(勉強方法)はChatGPTを活用することにあり」というテーマでお話をします。
Distinction2000と言えば、英語系インフルエンサーであるAtsuさんが著作のベストセラーの単語帳です。
私のクライアント様にも、この単語帳を使われている方がいらっしゃることから、私も購入し、セッションで使わせていただいています。
実際にセッションで使わせていただいて分かったのですが、英文がかなり洗練されていて、これをマスターすれば、かなり英語の理解力(特に受容スキル)が上がるだろうなあと思ったところです。
ところが、私のクライアント様含め、実際に学習をなさっている方のやり方を見ていると、ほぼ間違いないく挫折するだろうな、とも感じました。
そのため、本記事では、なぜDistinction2000は挫折しやすいのか、そして、Distinction2000を使って最後まで効率よく2,000語を習得するために必要な学習方法をお伝えしたいと思います。
Distinction2000が挫折しやすい理由
Distinction2000が挫折しやすい理由は次のとおりです。
・説明書きの「英単語の覚え方」のハードルが高すぎる
・紙での学習なので進捗管理が難しい
・字が小さいので反復練習しづらい
一つずつ、詳細を見ていきましょう。
説明書きの「英単語の覚え方」のハードルが高すぎる
まず、単語学習をどのように進めるのか本書を読み進めていくと、「英単語の覚え方」という項目があります。
その中に「英単語を覚えるための戦術」として、次の3つが挙げられています。
1 英単語を見て意味を確認する(3-5秒)
2 意味をイメージしながら発音する(7-10秒)
3 英単語を使って文を作る(45ー50秒)
の3つです。
1番目、2番目ですが、意味が1つなら良いのですが、意味が5,6種類ある単語も存在します。
また、関連語が複数収録されているものもあります。
これらを3-5秒で読んで理解するとなると、結構きついものがあります。
また、例文が複数紹介されている単語もかなりの数がありますので、それらも含めると時間がかなり経過してしまいます。
意味が複数ある単語の場合、なかなかテンポよくこなしていくのは難しいと思います。
3番目について申し上げると、「英単語を使って英文を作成」できるとなると、受容語彙だけでなく、発信語彙も求められます。
つまり、普段から英語を話す環境にない方が3番目を実践しようとすると「ショボい英文」しか作ることができないということです。
例えば、形容詞であれば、I am その形容詞、とか、It is その形容詞、とか、そのようなものを量産してもスキルアップにはつながりにくいです。
結局のところ、単語帳にある2,000語について、ある程度、最初から面識がある前提でないとスムーズに学習がはかどらないということです。
単語には、こなれた例文(英文+和訳)が掲載されているものが多数あり、これらを読むだけでかなりの労力となります。
これらの多くの例文については、良質なものが多いのですが、どのように覚えていくのか具体的な方策は書籍内では見当たりません。
なお、受容語彙と発信語彙の違いについては、下記の記事を参照ください。
紙での学習なので進捗管理が難しい
紙の単語帳で学習するのは非常に効率が悪いです。
理由はシンプルで、各英単語を習熟できるスピードは異なるため、どの単語が定着化を図れて、どの単語が定着化が図れていないのか、管理が難しいからです。
例えば、Distinction2000には、
move
sound
plan
note
part
のような基礎的な単語も収録されています。
各単語には、チェックボックスが6個あり、6周は回すよう設定されていますが、基礎的な単語であれば、6回も必要ないでしょう。
一方で難しい単語の場合は、逆に6回まわしても覚えるのは困難な可能性があり、その進捗を手管理するのは手間がかかりすぎるということです。
ですので、Distinction2000を本格的に学習するのであれば、紙の単語帳ではなく、進捗管理が可能な別売りのアプリでの学習をお勧めします。
しかしながら、アプリでの学習にも欠点があります。
それは、カスタマイズがしにくいということです。
見出し語レベルでの学習ならまだしも、例文を使って、英→日、もしくは、日→英といった学習は難しいです。
書籍も意外に重く、かさばるのも難点です。
カフェなどで、単語帳などテキストを10冊くらい積み上げて、いかに学習をしているかアピールしている方を見かけた記憶もありますが、ITが普及しているこの時代、紙ではなくアプリなどを活用した学習をメインに据えることをおすすめします。
字が小さいので反復練習しづらい
字が小さい、これは、アマゾンのレビューにも複数指摘がありますが、私もその点同意します。
字が小さいので、情報量は多いのですが、その分、単語帳というより辞書に近い印象も受けます。
私の視力も良くないので、Distinction2000について、基本的に紙での学習はできない状況です(眼鏡を外して目を紙にこすりつけるようにすれば可能ですが、つらいものがあります。)
Distinction2000をChatGPTを使ってカスタマイズする
以上のように、Distinction2000での単語学習は非常にハードルが高いのですが、ITを駆使することで問題を解消できます。
具体的には、ChatGPTを活用することです。
どのように活用するのか具体的な手順を示していきます。
・ChatGPTに文字起こしをさせて、スプレッドシートでデータベースを作成する
・データベースのCSVファイルを作成し、暗記アプリ「Anki」に取り込む
・毎日、Ankiが出題する問題を解く(進捗管理はアプリが行ってくれる)。
順番に見ていきます。
ChatGPTに文字起こしをさせて、スプレッドシートでデータベースを作成する
ChatGPTには、画像の文字起こしの機能があります。
書籍をスマホなどでスキャンして、ChatGPTに文字起こしをさせ、データを下記の画像のように、スプレッドシートにまとめます。
※ あくまで個人の学習用ということで情報をデータ化し拝借します。
このスプレッドシートの状態でもB列を非表示にすることで、単語の反復練習が可能です。
さらに、Distinction2000は辞書並みにデータ量が多いので、あとになって何かあって確認したいときは、「Ctrl+F」でキーワード検索することで、必要な情報を確認することができます。
これは紙の単語帳では不可能な話です。
データベースのCSVファイルを作成し、暗記アプリ「Anki」に取り込む
次に、データを暗記アプリに取り込むことで、進捗管理をアプリに任せることができます。
どれが習熟できていない単語か悩むことがなくなるのは、大きなメリットです。
暗記アプリは、「Anki」がおすすめです。
スプレッドシートは、データのCSV化が楽なので、CSVデータを抽出し、それを暗記アプリに一括で取り込むことでスマホ上で毎日単語学習が可能になります。
※ ITツールに不慣れで、データの一括登録などが苦手なクライアント様には、作業の代行などを行い、学習をサポートさせていただいております。
Ankiは、エビングハウスの忘却曲線を考慮してくれる良アプリです。
また、例文などは覚えにくいものを別途抽出して、さらにAnkiにて特化した学習を行うことが可能です。
どういうことかと言いますと、データベースを作成し、見出し語の練習だけをしても、例文をつかいこなせるようにはなりません。
ですので、例文習得に特化したカスタマイズをしましょう、ということです。
例えば、単語帳の序盤の5個を見てみましょう。
1. immigrant [ɪˈmæɡrənt] |
2. move [muːv] |
3. foreign [ˈfɔːrən] |
4. either [ˈiːðər] [ˈaɪðər] |
5. income [ˈɪnkʌm] |
これらの日本語の意味が分かるようになったとします。
しかしながら、次の例文について英語で瞬間英作できるでしょうか。
いずれも、immigrantからincomeまでの中の例文から抽出したものです。
僕もこの国に移ってからそんなに経ってないから、新しい移民にどんな苦労があるかは理解できるよ。 |
このソファーをあそこに動かすの手伝ってくれない? |
その映画は本当に感動したよ。 |
あのバレエは素晴らしかったよ。全ての動きがすごくスムーズだったよ。 |
子どもができたから、収入源がもう一つ必要だな。 |
結構、難しいと思います。
こういったものについて、別途、スプレッドシートでカスタマイズします。
そして、スプレッドシート上で毎日練習する、もしくは、Ankiに取り込んで毎日練習する、といった学習をすることが可能になります。
毎日、Ankiが出題する問題を解く(進捗管理はアプリが行ってくれる)
ここまでくれば、あとは、毎日、スキマ時間を使って、Ankiが出題するものを解いていくだけで、語彙力はどんどんアップしていきます。
一番のメリットは、進捗管理をアプリに任せて、学習者はひたすら問題を解くだけになる点です。
単語帳は、6回程度まわして終わり、ということにならない可能性が高いです。
覚えられないものは、50回、100回と反復練習していく必要があります。
英語コーチングであるデイナ先生は、英語が覚えられない悩みについて、上記動画において「最低でも数百回はトレーニング」という説明をなさっています。
実際、私のクライアント様でDistinction2000をお使いの方がいるのですが、紙で学習を進め、学習が終わったらチェックボックスに☑を入れる作業をしているのですが、進捗管理に時間を取られ、反復練習ができていない状況でした。
それが本記事の勉強方法により、データ作成、それから、データをAnkiに仕込む作業はあるのですが、それに見合う成果を得ることができています。
ChatGPTというITツールがある時代、英語学習にこれを活用しない手はありません。
分厚い書籍を山積みして誇るような時代ではないのです。
ぜひ、本記事の学習方法で2,000語を最短最速で習得していただけたらと思います。
※ 念のため、あくまで個人の学習用ということで情報をデータ化し活用してください。
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