本日は、「英語を話せるようにならない人の英語学習法(英会話レッスン編)」というテーマでお話したいと思います。
前々回(英語を話せるようにならない人の英語学習法(文法編))、前回(英語を話せるようにならない人の英語学習法(語彙(ボキャブラリー)編))の続きとなります。
英会話レッスンを何年も続けているのに、一向に話せるようにならない、というご相談を受けることがあります。
英会話スクールに言われたとおり、実際に話すトレーニングを長期間に渡って実践しているのに、話せるようになる気配すらない。
しかも、それが1年どころか、3,4年経っても変わらない。
そのような相談があった場合、詳細をお聞きしていくと、次のような共通点があります。
1 英会話レッスンの英語学習における「位置づけ」が間違っている
2 漫然と英会話レッスンを受け続けている(予習も復習もしない)
3 学習量(学習時間)がそもそも足りていない
一つずつ順番に見ていきましょう。
英会話レッスンの英語学習における「位置づけ」が間違っている
今の時代、オンラインで安価で英会話レッスンを受けることができます。
月10,000円も出せば、毎日受けることも可能なスクールもあり、昔に比べると、英会話レッスンを受講するためのハードルはかなり下がっています。
しかしながら、オンライン英会話スクールを何年も契約し続けても「まったく話せるようにならない」のには訳があります。
まず、1番目に来る理由が、英会話レッスンの位置づけが間違っているということです。
こちらの記事でも書きましたが、英語学習はジャンルでいえば、スポーツや楽器演奏に近く、英会話レッスンは試合(もしくは練習試合)なのです。
なのに、普段練習をせずに試合ばかり繰り返しているので、勝てない(成長がない)状態が続くわけです。
例えば、野球で言えば、守備練習をせずにショートやサードを守るようなものですし、楽器演奏で言えば、練習をせずに発表会に臨んでいるようなものです。
仮に大きな大会ではなく、練習試合に例えたところで同じことでしょう。
結果はボロボロになるのが目に見えています。
英会話スクール側では、きめ細やかにひとりひとりの状況に合わせ、どういう練習(英語学習)をすれば良いか教えてくれることはありません。
戦略がないのですね。
そのためか、最近では、オンライン英会話スクールの提供するサービスに「コーチング付」のものが散見されるようになってきています。
漫然と英会話レッスンを受けて続けている(予習も復習もしない)
オンライン英会話スクールが増えてきたため、レッスンを頻繁に受けられる環境は整ってはきています。
昔は、「駅前留学」なんて言葉もありましたが、週に1回のグループレッスンではなく、オンラインで毎日マンツーマンの英会話レッスンを受け、英語に触れる機会を増やすのは簡単なわけですね。
でも、ただ単にレッスン回数を増やしても効果は薄いです。
例えば、週に3回マンツーマンレッスンを受け続けるとします。
その週3回とも何も準備をしないで臨むと、レッスンでは自己紹介をして、その後、なんとなく、先生主導になって、
「好きな食べ物は何?」
「好きなスポーツは何?」
「好きな色は何ですか?」
のような毎度おなじみのやりとりのレッスンばかりだと、まったくもって成長がありません。
また、仮に、先生から新しい表現を教えてもらい、
「勉強になりました!」
と、その場では勉強したつもりになっていますが、翌日にはキレイに忘れ去ってしまいます。
また、どこかのレッスンで「あれ何て言うんだっけ?」を繰り返すだけなのです。
要は、予習も復習もしないと、毎回同じことの繰り返し、教えてもらっても全く身につかず、時だけが過ぎていくパターンとなります。
できれば、レッスンについては、自分が学びたいことを学ぶべきです。
それがニュース記事になるのか、ビジネスのテキストになるのか、又は、海外旅行なのか、カルチャー(文化)なのか分かりませんが、とにかく、「予習」をしておくべきです。
そして、自分でレッスンを事前にシミュレーションして、
・あれ?これ英語だとって何ていうんだっけ?
・こういうときはどういう表現がいいのかな?
を整理して、本番のレッスンのときに備え、何度も反復練習しておきます。
そして、その学習素材を使ったレッスン内で、事前に練習したセリフを「実際に使ってみる」こと
が大事です。
先生にそのセリフについて、もっとこなれた表現があるか確認しても良いでしょう。
レッスンの後は、事前に学んだこと、それから、レッスン中に先生から学んだことを復習します。
何より肝心なのは復習した内容、セリフについて、反復練習できる仕組みを構築しておくことです。
この反復練習が英語学習の肝と言ってもよく、私は「暗記アプリ」に取り込んで日々学習することをお勧めしています。
暗記アプリも様々種類があり、中でもエビングハウスの忘却曲線を考慮した「Anki」がおすすめです。
ここでは、「Anki」の具体的な活用方法について詳細の説明は割愛しますが、とにかく、予習、復習した内容、具体的にはセリフ、イディオム、語彙を暗記アプリで毎日学習することです。
学習量(学習時間)がそもそも足りていない
私がクライアント様とセッションをしていたときに、
「英会話レッスンを繰り返すことで、英語の環境に自分の身を置くこととなり、頭の中が英語脳にチューニングされるのでは?」
という質問を受けたことがあります。
確かに、英会話レッスン中は、先生と英語の世界にどっぷり漬かるので、いわゆる英語脳にチューニングする時間になっているかもしれません。
でも、正直、絶対量が足りていません。
仮に、週3回25分のレッスンをしたとして、1週間で75分。
1か月を4週間とすると、月300分(6時間)。
年間で72時間です。
英語ネイティブでもない日本人が、年間72時間で英語脳なるものを獲得できるとは思えません。
最近、英語環境に自分を置き続けることで自然と英語が話せるようになる「イマージョン」という学習法がYoutube上で散見されます。
「Ⅿatt vs Japan 勉強法」でグーグル検索すると、その概要を確認することができますが、簡単に言うと長時間英語に接することです。
その長時間は、年間72時間というレベルではありません。
起きている時間は、可能な限り英語に触れましょう、ということです。
「英語は逆から学べ!」の著者である苫米地英人先生は、平日は2,3時間、休みの日は1日中、海外ドラマに触れることを推奨しています。
実際に「イマージョン」を実践しているYoutuberの学習時間は半端ないものがあります。
短期間で英語を習得するということは、圧倒的な学習時間を英語に当てるということなのです。
ですので、英会話レッスンを続けていても、英語が話せるようにならない、という場合は、英会話レッスン以外の時間帯に、どれだけ英語学習に時間を投入しているか意識しないといけないのですね。
以上、
1 英会話レッスンの英語学習における「位置づけ」が間違っている
2 漫然と英会話レッスンを受け続けている(予習も復習もしない)
3 学習量(学習時間)がそもそも足りていない
の3つの点をお話させていただきました。
上記の3点のうち、一番ネックになるのが、3番目「学習量(学習時間)がそもそも足りていない」です。
要は、学習を継続できない、持続できないということです。
この問題に皆気づき始めたのか、今は、英会話スクールから、英語コーチングスクールへ人気が移りつつある状況です。
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