気合や根性だけでは英語学習は続かない
本日は、
「英語学習を9割の人が継続できず挫折してしまう2つの理由とその対策」
というテーマでお話したいと思います。
日本では、中学、高校、人によっては大学と
10年もの間、英語を学びます。
(文科省の学習指導要領が改訂され、
今や小学校3年生から英語を学び始めます。)
また、日本における語学ビジネスの経済規模は、
新型コロナウイルス感染症の影響はありますが、
それでも9,000億円近くあります。
(矢野経済研究所調べ)
これだけ「英語熱」がある日本なのに、
その成果はあまり芳しくありません。
ある英語スクールの調査では、
・英語学習経験のある社会人のうち約9割が挫折したことがある
・挫折までの期間は「3か月以内」が約8割
と発表されています(ビズメイツ調べ)。
でも『気合だ~、喝!』なんて精神論で突き進んでも、
効力は長続きしません。
それで英語学習が継続できるなら、
9割もの人たちが挫折するわけがないのです。
英語学習が続かない理由①
誰しも、頭の中では
「英語が話せる方がいいに決まってる」
と理解しています。
でも継続できない。
その理由のひとつが、
「具体的に何をしたらいいのか分からない」
です。
ネット上、学習方法の情報がありすぎて
何をしたらいいのかわからない
という相談をよく受けます。
実は英語力を上げるための学習方法は
今の時代、ネット上で
無料で全て手に入ります。
文法の解説はもちろんのこと、
TOEICスコアを短期間に上げるテクニックや
音読、シャドーイング
瞬間英作文、独り言英会話など
具体的なやり方まで説明したものが
無数にあります。
特にyoutubeでは
分かりやすく説明した動画も多く
学校の授業なんかよりも
クオリティの高いものが存在します。
でも裏を返せば
学習方法が多すぎて
消化不良になりやすい。
人によって言うことも違ったりすることもあり
戸惑うこともあります。
ネット上では日々新しい情報が出てきて
中には
1日○分動画を見るだけでペラペラ
聞き流すだけでOKのような学習法もあり
そのような学習方法に惹かれて
手を出してしまうと
迷走していくことは間違いありません
目新しく見える、斬新に見える
○○学習法なんて言葉を見かけると
興味が湧いてしまうかもしれませんが
もう英語学習法は
ネット上にすべて出尽くしている
ということにご注意ください。
既存の英語学習手段、メソッドの中から
自分の目的、目標に合ったものを
見つけ出す必要があります。
英語学習が続かない理由②
冒頭、あるスクールの調査で
英語学習経験のある社会人のうち
・約9割が挫折したことがある
・そのうち挫折までの期間は3か月以内が約8割
と紹介させていただきました。
挫折の理由として挙げられているのが
「モチベーションの低下」
です。
モチベーションの低下により。
大部分の方が3か月で挫折してしまう
と言ってもよいでしょう。
なぜこのようなことに
なるかと言うと、
日本では英語ができなくても
生活に本当に困ることはないからです。
もっと言うと、死ぬわけではないからです。
昔、フィリピンに行ったときの
話を紹介します。
タクシーに乗ってホテルに向かっていたとき、
渋滞で全く進まなくなったんです。
そのとき、水のペットボトルと花束を持った
12、3歳くらいの少女が何人かやってきて、
車の前でそれらを売り込み始めました。
彼女たちはいわゆる
ストリートチルドレンです。
観光客を相手に英語でやりとりをしていました。
残念ながら
ほとんど買われることはなく、
彼女たちは、次から次に
商品を買ってくれそうな外国人に
英語で声を掛け続けていました。
つまり、英語で立派に
ビジネスをしていたわけです。
どこでどのように学んだかは分かりませんが、
彼女たちは、英語を使って
生活のために必死に売り込んでいました。
英語ができないと、
生きていけない環境だからこそ
英語を習得したわけですね。
このフィリピンでのエピソードは2010年頃の話です。
その後、フィリピンは急速な経済成長を遂げました。
あの少女たちが幸せに暮らしていることを願わずにはいられません。
日本で英語が必要な人の割合は?
一方、
日本人が日本で生活する場合、
英語が絶対に必要という方はほとんどいません。
日本で働いていて、仕事で英語が必要な方の割合は、
1割とも言われています。
(「日本人の9割に英語はいらない」成毛眞(著)2011)
成毛眞氏は、外務省の海外在留邦人統計などを使って、
ざっくりとした形ではありますが、
英語を必要とする日本人は人口の1割とはじき出しています。
そうなると、裏を返せば、
9割の方は英語がなくても生活に困らないので、
学習に挫折してしまうとも言えます。
「なんか話せたらいいな」
「話せるようになったらカッコいいな」
と、なんとなく英語学習を始めると
ほぼ間違いなく成功しません。
ジャンルとしてはある意味
「スポーツ」と同じですから、
日々、コンスタントに継続できないと
成長は実感できませんし、
地味で孤独な戦いでもあります。
英語学習を継続するにはそれなりのコツ、対策が必要
ちょっと乱暴な理論ではありますが、
「英語ができないと生活できない」
という状況にならないと、
英語を学ぶ必要性がないことから
学習を継続できないというわけですね。
ですから、
英語の必要性もない状況で
学習を開始して仮に3か月で挫折したとしても、
「甘えだ」
「意志が弱い」
「根性がない」
と指摘するのはちょっと違うような気もします。
英語以外のジャンル、例えば、
ダイエットだって、筋トレだって、
何かの習い事だって、
成果を上げないと生活に困るわけでなければ、
継続は難しいと思います。
なかには、
自分で必死に自己管理して、鉄の意志を貫き通して
成果を上げる方もいらっしゃるかもしれません。
でもそれはレアケースであって、
英語で何かを実現したいものがある
強烈な目的意識の持ち主です。
日本で生活していて英語が必要でなく、
それでも英語学習を継続できる
「1割」に入って成果を上げるには、
それなりにコツ、対策が必要になってきます。
英語学習を継続させるためのコツ、対策①
では、英語学習を継続し
挫折させないための対策について説明いたします。
「具体的に何をしたらいいのかわからない」
という問題については、
第二言語習得論を学ぶことで対応します。
今、第二言語習得論に基づく学習が
普及しつつあります。
英語コーチングスクールの多くで
取り入れられている理論です。
第二言語を人間はどのようにして習得するのか、
どのようにしたら習得できるのか、
言語学、心理学、認知科学などと連携しながら
科学的に研究している学問です。
第二言語習得論では
英語を第二言語として学ぶ人がどうすれば
効率よくスキルアップできるか
解説がなされています。
これを詳しく解説すると
物凄く時間がかかるので
具体的な説明は割愛しますが
概要だけ説明すると
下の図のようになります。
英語力は大きく
リスニング力とスピーキング力に分かれますが
リスニング力はさらに音を聞き取るプロセス
「音声知覚」と、
聞き取れた英語を意味として理解する
「意味理解」に分かれます。
スピーキング力は自分が言おうとする「概念」、
これは「イメージ」とか「状況」といっても良いのですが、
それをどのような構文を使うのか、
そしてその構文の中に
どのような単語を入れるのかという「文章化」
それから実際に口から英語を発する「音声化」
というプロセスに分かれます。
さらに、単語力は聞いたり読んだりすることができる
「パッシブ語彙力」(受容語彙力)、
話したり書いたりするための
「アクティブ語彙力」(発信語彙力)
に別れます。
(受容語彙、発信語彙については、文部科学省の「教育指導要領」に明記されています。)
これら全部で、6個(音声知覚、意味理解、文章化、音声化、パッシブ語彙、アクティブ語彙)のスキルということになります。
自分に必要な学習方法は何なのか、
例えば、
音読がいいのか?
シャドーイングがいいのか?
ディクテーションがいいのか?
瞬間英作文がいいのか?
などを理解し
自分の英語学習の目的、目標から逆算して
必要な学習素材を集め、
自分で学習計画に当てはめる。
そのことによって
具体的に何をしたらいいのかわからない
という状況から脱することができます。
自分に必要な学習法を自分で見つけ出すスキル、
いわば「英語学習リテラシー」と言っても
良いものを身につけましょう、
ということです。
「英語学習リテラシー」が身につけば
周りから「あれがいいよ」とか
「これがいいよ」とか
言われることに振り回されることが無くなっていきます。
第二言語習得論については
ネットで調べれば概要は出てきますし、
書籍も多く出版されていますので
ぜひ読んでみてください。
英語学習を継続させるためのコツ、対策②
さてもう一つの課題である
「モチベーションの低下」については
環境を整えることで対応します。
学習せざるを得ない環境を
整えることになります。
具体的には3つ挙げたいと思います。
1つ目、語学留学ですが、
語学留学といっても
「先生1人に生徒が何十人もつくようなタイプ」ではなくて
例えば、フィリピンの語学学校、
一日中マンツーマンで、一対一で
授業してくれる、
ずっと英語をやらざるを得ないような
環境に身を置く、
というのが1つ目の対応策になります。
そして2つ目、
「職場で英語が絶対必要な部署に異動する」、
もしくはそういうことが難しいのであれば
「転職をして英語を使う会社で働く」。
英語がないと
やっていけないような会社に行けば
もうやらざるを得ない、
そういった感じになってくるんですね。
最後の3つ目が
「伴走者をつける」。
例えば、
英語コーチングスクールへ入ってコーチをつける。
そして毎日学習の面倒を見てもらって
定期的に個別面談を行う。
そのことによって
モチベーションの低下を防ぐ
というやり方があります。
なお、手前味噌ですが、
私も学習をサポートするサービスを
提供させていただいております。
(スパルタではなく、かつ、料金はかなりリーズナブルです(^^)
以上の3つが
学習せざるを得ない環境を整えるコツ、対策になります。
まとめ
簡単にまとめますと、
自分に必要な学習法を
第二言語習得論に基づき整理し、
そして学習せざるを得ない
環境に身を置くことで
英語学習を挫折する「9割側」から
学習を継続できる「1割側」へ入る。
そうすることで
成功がグッと近づくということになります。
文部科学省の教育指導要領には
外国語によるコミュニケーション能力について
今後グローバル化が進展するなかで、
一部の業種や職種だけでなく
生涯にわたる様々な場面で
必要とされることが想定される
と記載されています。
これまでも「英語は重要だ」
と言われ続けてきましたが、
今後もその重要性は
変わることがありません。
ですので本日の記事の内容をもとに
英語学習を継続できるようにしてみてくださいね(^^♪
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